プリンセスになりませう!?
今現在、日本ではトップクラスの九条家さえ恐れ多く

愛華お嬢様がコネやあらゆる手段を

動かせてお近づきになろうとしているのを知っている。



誰もがあごれる彼がすぐ横にいる!


ルイは細身の黒いスーツにしなやかな日本人離れをしたモデル並みの姿で足を組み座っていた。

すっと通った鼻筋に意思が強そうなを感じる眉

一つ一つ完璧なパーツの顔立ち

黒みかかったダークブランの前髪からは

神の授かりものと言われる凛とした深みのあるエメラルドの瞳を覗かせている。

思わずその凛とした瞳に吸い付けられ目が合った。


見られるのが恥ずかしい・・・

心臓が狼狽えるようにバクバクする。


圧倒的な高貴なオーラのある雰囲気にのまれ

葵は顔を赤らむのを感じて逃げるように下方に俯けた。


恥ずかしさの照れではなくこの場にふさわしくない自分を恥じるように様に感じたから・・・

不相応な格好の自分に羞恥を感じたから・・・。



子供のころから葵はマサ子から『目立つ格好は慎みなさい。裏方は暗色の服が相応しいのです』と

女の子だというのにピンクや赤、オレンジなどの温かみのある服は与えず

葵には紺やブラウン系や黒に近い色の着用しか許されず

夏ですら長袖を着せられ過ごした生活は

漆黒の艶のある綺麗な髪と光によって黄色やブラウンに変わるアンバーの瞳を合わせて

あだ名も「黒猫」や「カラス」だった。


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