陽のあたる場所へ
 

「いずみちゃーん!!」

吉沢といずみが揉めていると、少し離れた場所から、いずみを呼ぶ沙織の声がした。


「いずみちゃん!上っ!」

光里の声に、いずみが上を見上げると、青い空から花嫁のブーケが降って来た。


咄嗟にブーケを受け止めたいずみだったが、無理な体勢で受け取った為、バランスを崩して、倒れそうになった。

「危なっ…!」

すかさず、吉沢がいずみの身体を抱き止め、支えて、危うく難を逃れた。


「おぉ~~!!」

周囲から起こる安堵の声が、すぐにひやかしの声に変わる。

「ねっ…ヤッパそういうことだよ」

図らずも、抱き合うような格好になってしまった吉沢といずみに、光里が声を潜めて耳打ちすると、二人は弾かれたように慌てて離れた。


しかし、二人が頬を染めていたのを、沙織も龍司も見逃さず、顔を見合わせ笑い合った。
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