好きっぽい★
―――――――
ナギ、元気?
カジから聞いた。
あれからふたり、うまくいったんだってな。
良かったな。

オレはしばらく旅に出ます。

失恋の傷を癒すのは…
やっぱ旅かなって思ってさ

じゃ、またな。

カジにもよろしく

―――――――


「ええっ!」


思わず叫び声をあげた。

カジ君が不思議そうにあたしを見る。


「カジ君、大野先輩……失恋したんだって。だから旅に出るって……」


「へ?」


カジ君もかなり驚いているようだ。


「ちょ……見せて」そう言って、あたしの携帯を覗き込む。


画面をジッと見つめて、それから呟いた。


「このメール、まだ続いてんじゃね?」


「え?」


一見すると、メールはそこで終わってるように見えた。

だけど、カジ君にそう言われて、あたしは画面をスクロールさせた。


白い画面がしばらく続いた後……



「あ、あああああ!」


あたし達は同時に叫んだ。

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