好きっぽい★
あたしはコクンと頷いた。


「はい。あの……この家で飲み会やった日と……それからその次の日」


「あいつ……」


カジ君は親指のつめを噛みながら、悔しそうな表情をしている。


どうしたの?

カジ君の反応ってヘンじゃない?

亡くなった家族の霊が、この家に帰ってきてくれたっていうのに、こういう態度?


不思議に思ってキョトンとしているあたしの目の前で、カジ君はスクッと立ち上がった。


そしてそっと襖を開けて部屋を出ていく。

あたしも慌てて後をついていった。


何かある……そんな気がしたから。


カジ君は隣の部屋、例の“開かずの間”の前で立ち止まった。


「そういうことかよ」って小声でブツブツ呟いている。
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