続・生きる。


「でもさ、自分勝手…とか思わねーの?」


「え、湊たちのこと?」


「そう。文化祭のこと決めるときとか。

水嶋とか蒼井とかさ。」


「自分勝手か…そうかもね。

でも私も自分勝手だよ。

みんなのこと無視して勝手なことして

みんなを心配させたことだって

一度や二度じゃないし。

それに哉斗はわがまま言っても

反対意見ちゃんと言えば聞き入れてくれる。

押し付けたりしないよ。

純も颯も爽も、文句言いつつ

いろんなことやってくれるし。

湊なんてみんなのために自己犠牲するし。

ただ、みんなは信用できるかできないか

それだけで対応が全く違うだけ。

どうでもいい人のためには動かないよ。

クラスメイトのためになにかするほど

私もみんなもお人好しじゃない。それだけ。」


「ふーん…じゃあ三浦さんは信用してんだ。」


「してるよ。

みんながいるから今の私がいるから。

みんなが守ってくれるから

私は好き勝手できるんだしね。」


「へぇ…たとえばさ、今ここで

俺が三浦さんを襲っても

助けに来るかな。」


「は?」


「ねぇ、どう思う?」


そう言って私を壁に押し付けた。


「さぁ、来ないかもね。

今ここにいないから。

でもどんなに私が傷ついても

いつも救ってくれるのはみんなだから。」


私は強く高杉くんを見た。

< 277 / 953 >

この作品をシェア

pagetop