続・生きる。
そして翌日
朝、高杉くんは普通に挨拶をしてきた。
何事もなかったように。
実際、なにもなかったんだけどね。
「ねぇ、湊。」
「あ?」
「怖いよ。睨みすぎ。気も怖い。」
「あぁ、悪いな。」
そして今日もあっという間に放課後だ。
「俺もいるわ。」
湊が突然言い出した。
「いいよ。湊今日怖いし。
それよりなにかあったら助けてね。」
「…ずっと見てるわ。」
「いや、それも怖いよ?」
私は笑って湊にいった。
「じゃあまたあとでねっ」
私はみんなに挨拶をして、掃除をした。
相変わらず無言で黙々と。
「俺ごみ捨ててくるね。」
高杉くんが初めて喋った。
「うん、お願い。」
私はその間に日誌を書き終えた。
そこに高杉くんが帰ってきた。
「もう日誌書いたから
私帰るね。」
私は日誌を持って教室を出ようとした。
「待って!」
突然腕を掴まれ呼び止められた。
「なに?」
「俺さ、三浦さんのこと好きなんだ。」
「え、えぇ!?」
「驚かせてごめん。でもチャンスだと思ったから。」
「ありがと。でも私湊と付き合ってるから
高杉くんの気持ちには応えられない。
ごめんね。」
私がそう言っても離されない腕。
「あの…離してくれない?
湊たち待たせてるから。」
「なんであいつなの?」
「なんでって…好きだから。」
「暴走族だよ?わかってる?」
「わかってる。」
「やめなよ、危険だし…「そんなことない。」
私はきっぱりいった。
「あそこは私にとっても居場所なの。
今さら離れるなんてできない。」