続・生きる。
「その姫はな、幹部だけじゃない。
下のやつらもすげー大事にしていた。
全員の名前と顔を覚えていた。
決して姫として一緒にいようとはしなかった。
如月の一員として、対等に立とうした。
下のやつらとも一緒に遊んだ。
下のやつらが貶されても庇うんだ。
下のやつらが殴られたら庇うんだ。
姫は如月に守られる存在だ。全力でな。
だけど当時の如月は姫に守られていた。
俺は、どうしてそんなに無茶をするのか
聞いたことがあるんだ。その時姫は
みんなが守ってくれるって信じてるから
って言ったんだ。
普通人のことを100%信用するって
なかなか難しいことだと思わないか?
こいつらなら大丈夫。そう信じていても
危険に合う可能性があるかもしれない。
信じているけどやっぱり不安にならないか?
愛希、愛美ちゃんが姫になるって知ったとき
心配にならなかったか?
結月は強いし、信じてるけど心配になったろ?
その姫にはそれがないんだ。
如月のこと、幹部のことを本当に信じてた。
どんだけ自分が無茶しても絶対に助けてくれる。
そう思うことができる人間だったんだ。
だからこそ、当時の如月は強くなった。
本当に強かったんだ。
だから伝説の姫なんだ。」