ほんとのキミを、おしえてよ。



なんだ……そっか!

やっぱり悪口なんて言う人じゃなかったんだね!


晴仁くんに言われて改めてそう実感すると、胸の中で絡まっていた糸がスルリとほどけた。


心がぽんっと軽くなる。

なんだか、ほっとしたぜ!


あの漫画みたいに裏アリ王子様じゃなくてよかったよ。

もしさっきの会話が本物だったら、花那ちゃんの彼氏まで悪い人になってしまうところだった。

そしたら花那ちゃんがものすごく悲しんじゃうからね。

危ない危ない。


よかったよかった。


って、ん?あれ?


私、いつの間にか目的変わってないか?


五十嵐くんの裏アリに喜ぶんじゃなくて、裏ナシに喜んじゃってるよ。

はて?なんでだろ?いつチェンジしちゃったのさ。


うーーーむ。わからぬ。


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