なみだあめ

友達

桜の花びら。真新しい制服。
この季節を楽しみにしていた人達の
隣を、歩いていく。

高校二年目、今日は新入生が来て
私は、進級する。

どんなクラスになるのか、楽しみで
いつもより早めに登校するの。

私のおまじない。
目をつぶって、手をくっつけて
10秒数えるの。
その間は何にも考えないで
無心になるの。

そうしたら、何だって上手くいくはず。

1、2、3、4、5、6、7、8、9、

「10」

ぱっと上を向いた所には、
クラス発表の紙があって

「さ、さ、さ、さ、佐々木 陽菜!」

A組、中村 弘志。担任
よっしゃ!
心の中でがっつポーズ

だって、一番仲のいい先生だし。

他に生徒は~

ぇ。え。え。えー!!!!
誰もいないじゃん。

「まぁ、新しい友達増やすチャンスってことで、、」

とりあえず、A組行こう。


ガラガラ~。

「ぁ!陽菜じゃん!」

あー去年少し話したことのある子だ。

「ぁー。実来ちゃんだー。」

「同じクラスでよかったぁー。
陽菜ちゃん、今年よろしくねー」

「うん!!」

感じ悪くなさそうだし。今年一年、
仲良くできたらなぁ~。




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