イブにあいましょう
私は、彼が教授と話し終えたのを見計らって、思いきって声をかけた。
誰かに、しかも男の人に、用もないのに自分から声をかけるなんて、一度もしたことがなかったから、はっきり言って、すごく緊張していた。
心臓がバクバク鳴っていたし、手のひらが汗で湿っていた。
もしかしたら、顔だって赤くなってたかもしれない。

でも、今声をかけなかったら、もう二度と彼に会えないかもしれない。
そんなのいや!
彼とは「これで終わり」じゃなくって、「これから始まる」にしたい!
そんな強い気持ちが、私に勇気を与えてくれた。

『あのっ・・ちょっと待って!ください!』
『・・・はい?』
『あなたは・・ここの教授じゃないですよね』
『違うよ。この大学系列の病院に勤務してる』
『お医者さんですか』
『ああ、そうだよ』

そう言ってニコッと笑った彼の姿に、ハートを中心にした私の全身が、キュンと高鳴った。
この人、すごく、カッコいい・・・!

鼻筋の通った雅な顔立ちと、細身だけど細すぎない体型って、実は私の好みのタイプだったのか。

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