恋愛図書館
終わり
「水を得た道哉(とうや)!」


意味不明な言葉で俺の本名を口にして、無邪気に笑う…

千川結歌(せんかわゆいか)。


出会った日が23歳の誕生日だったキミは、俺の1コ上。

その日連絡先を交換した俺達は、プライベートで会うようになって…


そのうち、付き合うようになってた。



「なんだよ、それ」

「んっ?道哉の目の事!

出会った時は死んだ魚みたいな目だったのに、今はいい艶してる!」


だとしたら、キミのおかげだよ。


確かに俺は…
歪んだ正義で、下らない罪科にだけ興味を持って、死んだように生きてた気がする。


だけど今は…
キミにだけ興味を持って、輝いてる景色を生きてる。



「その魚って、カツオ?」

「ああ!そーだねっ、カツオだねっ!」


その由来は、少し前に遡る。
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