恋愛図書館
「…

家族でもないお前に、口を挟む権利はない!」

最もな言い分に、一蹴される。


だけどこれだけは絶対に引き下がれない!



「それを承知でっ!…っお願いします!!」


「勝手な事を言うな!

…もう決めた事だ」


「それでいんですか!?
後悔しないって言えるんですかっ!?」

今度は、涙を携えた結歌の母親に訴えた。


「いい加減にしろっ!お前に何がわかる!?
俺達がどんな思いで決断したと思ってるんだっ!」


奥さんを庇うように制されて、ハッとする。

追い詰めた状況を申し訳なく思いながらも…



「すみませんっ…

だけどせめてっ!
決断に至った理由が知りたいです…」


懇願する俺に…
少しの沈黙と、大きな溜息が返された。



「お前はいつも…
ほんとにしつこい男だな。

だがこれは娘が望んだ事だ!


それにこのまま延命しても、今の状態が永続するだけで…

今後の生活を考えれば…
高額療養費があっても、ずっと一定額が発生する。

俺は数年もしたら定年で、妻も自律神経を患ってる…
その上、桜菜を養育していかなければならんのに…!

どーしろと言うんだ!?」
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