御曹司と溺甘ルームシェア
「どう?」

スケッチブックを手に取った寧々は絵を見て顔を赤らめ、怒りに身を震わせた。

「響人~!何でヌードなんか描くのよ!私脱いだ覚えはないわよ!」

「気に入らない?」

「誰が気に入るか!」

寧々は俺を睨み声を荒げて怒る。

「俺は傑作だと思うんだけどな。この現実と想像の融合。特に胸元のキスマークがアクセントになってていいと思わないか?」

俺が絵の中のキスマークを指差すと、寧々は顔をしかめた。

「全部あんたの妄想でしょうが?」

「キスマークは現実だよ」

俺が事実を告げると、寧々は「うそ……」と顔面蒼白になりながら自分の胸元に目をやり、驚きで目を丸くした。

「……いつの間に」

毛布を首まで引き上げて、寧々は胸元を隠す。
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