強引同期が甘く豹変しました


「…なぁ、永井のお父さんの趣味って何?」


その日の夜。ベッドの上で腕まくらされながら、私は矢沢と他愛ない話をしていた。

すると突然、矢沢がそんなことを聞いてきた。


「うーん、何だろ?最近は知らないけど、昔は釣りとか?結構好きだったよ」

「…釣りかぁ。俺バス釣りくらいしかしたことないけど…とりあえず釣り竿は買っとこ」

「何で?」

「何でって、おまえのお父さんが釣りやるなら、俺も一緒にやれたらいいなぁとか。やっぱ思うじゃん?だから仲良くなれるきっかけ、リサーチしとこうかと思って」


矢沢はそう言うと、私をそっと抱き寄せて、おでことおでこをくっつけてきた。


「リサーチ…か。さすが、デキル男ですねー」


笑って言うと、矢沢もクスッと笑う。


「だって、万が一結婚反対とかされたら嫌だし」


ジーッと見つめてくる目。

パッチリとした切れ長の目は、相変わらず綺麗で羨ましい。


「矢沢って…マツゲ長いよね」

「おまえも長いじゃん」

「そう?」

「目つむってみて」


言われるまま、私はそっと目を閉じる。


そしたら矢沢は、私のおでこに優しくキスを落とし、次は頰に、それから唇にも…そっとキスをした。


< 194 / 202 >

この作品をシェア

pagetop