聖夜の夜に…


駅を出ると、

飛び出した。


キョロキョロ辺りを見回すと幸せそうなカップルばかり。


「蓮〜!」

「莉奈!待てよ!」

目の前を美男美女のカップルが横切った。

彼女を愛おしそうに見つめる彼氏と彼氏が大好きでしょうがないと思ってるのがヒシヒシ伝わってくる。

「あ、これ。」

多分、彼女さんの落し物だろう。

少しだけ色あせたテーマパークの使用済みチケット。

「あの!すみません!」

「…え?私?」

ふわりと振り返った優しそうな顔に思わず見惚れそうになるのをこらえて、

「あの!これ落としました!」

と、差し出すと目を見開いて、

「きゃー!ありがとう!本当よかったぁ!

本当にありがとうございます!」

と、大切そうにチケットを抱きしめる彼女。

よかった。

「ありがとうございます。

莉奈行くぞ。」

と手を引いた彼女より頭1つ半分背が高い彼氏に引っ張られるようにして、

「あ、本当にありがとうございましたー!」


そういって帰ってく二人の後ろ姿を羨ましく見つめていると、



「穂花!」



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