バンテスト魔法書の保持者
それをイチカ先輩は知っているのだろう。


「ふーん、まぁせいぜい頑張りなさい。それにしても、Fの使い魔になろうと思った使い魔も使い魔ね」


「(ピクリ)」


「馬鹿としか言いようがないわ。上級とかいってるけど、Fが上級もったところで実力は発揮できないでしょうし」


それを聞いて笑うイチカ先輩、ヤマト先輩、カイラル先輩。


オロオロとするミサ先輩とイナリシア先輩。


さっきから聞いていれば‥‥‥‥


「リューラ」


「わかってる」


感情を制御しろ。


リオウは私にそう言う。


わかってる、わかっているけど‥‥‥‥


Fクラスの人の反応はそれぞれ。


俯く人と、生徒会を睨む人。


これが南大陸1位の学園?


こんな、こんな‥‥‥‥


「そうだ。確か使い魔が暴走したんだよな?俺はそいつを見にきたんだが」


「や、ヤマトさん、止めて下さい!暴走した使い魔は危険ですよ!」


「そうだ。自分で引き寄せられたのに暴走した奴だぞ。知性がなくて魔力がある奴はたちが悪すぎる」


「‥‥‥‥(カチン)」


カイラル先輩の言葉が頭の中でリピートする。


さっきから聞いてれば好き勝手に言いやがって‥‥‥


「で、その暴走した使い魔は‥‥‥」


「だまれ」


流石に‥‥‥我慢の限界。


私はヤマト先輩の言葉を遮り、先輩全員を睨みつけながら言った。



















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