Under the ROSE
自分の国を思わない皇族はいない。

思ったとおり、レゼッタ姫は正気を取り戻した。

「どうすれば……どうすれば? セリス様……」

ガクガク震えるレゼッタ姫の頭をそっと撫で、セリスは慈愛に満ちた微笑を贈る。

「大丈夫……」

ちょうどレゼッタ姫の後方に、花のアーチの下を慌てて駆けてくるリュードの姿があった。

「私に任せておきなさい」





その後、呼びつけた侍女や警備兵たちにセリスは涙ながらに訴えたのだ。


「殿下に毒を盛ったのはリュード様です! 私も、レゼッタ様も見ていたのです!」


──と。



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