Under the ROSE
リュードは連行され、レゼッタ姫は王宮に用意された部屋に帰った。そしてアルフォンスの遺体も、丁重に運ばれていった。

嵐のようなお茶会が終わり、東屋には静けさが戻っていた。

夕闇を渡る涼やかな風に吹かれながら、セリスはアルフォンスの倒れていたところをジッと見下ろしていた。


『セリス……』


そう言って微笑んだ最後のアルフォンスの姿を思い出す。

ドクリと揺れる左胸を抑えながら屈みこむ。

バラバラに散った白い薔薇は、どす黒い赤に染まっていた。それを一輪拾い上げる。


「貴方が私に贈りたかった本当の薔薇の色は……これか」


血に染まった白い薔薇を、そっと唇に寄せた。


『姉上には、白い薔薇が似合う』


「……いいや。やはり似合うのはお前だ、アルフォンス……」


セリスはそう言葉を残すと、赤になった白い薔薇を抱えたまま歩き出した。


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