溺愛伯爵さまが離してくれません!
「改めて。久しぶり、リーナ」

そう最初に口を開いたのは、伯爵さまでした。
たった何日かしか経っていないのに、伯爵さまの笑みがこんなに懐かしいと思うなんて。
私の心がまた、高鳴ります。

「久しぶりだなんて・・・。そんなに何日も経っておりませんよ?」

「毎日見ていた顔が見れなくなると、どうも一日経つのが長く感じられてね。やけに長い間会っていないような気になるんだ」

「そう、ですか・・・」


その気持ちは私も同じでした。

たった何日しか会っていないのに、こんなにも懐かしく思えるなんて。


「それよりもどうしてこんなことを?」

私がそう問いかけると、伯爵さまの笑みが消え少し深刻そうな表情を浮かべます。


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