溺愛伯爵さまが離してくれません!
「何があったのだ、お前達に!」

「それが、・・・考えても分からないのです。僕は父との約束を守り、自分の気持ちを隠し接してきた。僕達の間には特にこじれるような、そんな問題は」

「なら、呆れられたのだろう!お前のふがいなさに!!聞いたぞ?お前夜会で相当浮名を流していると。そういう自堕落な生活をしているから、リーナに嫌われ逃げだしたのではないか!?」

「それは!・・・違うのです。条件にあったではないですか、貴族との繋がりを作る事、と。その為に」

「はあ・・・、この愚か者が。一番使ってはいけない手を使いおって・・・。痴情の縺れ程後々ややこしくなるものはない、というのに、お前は。もう少し頭を使ってやったらどうなんだ」

怒りの表情から呆れた表情に変わる、父。

分かってるよ、そんな事。
僕だって本当はしたくなかったさ。
けれど、僕は父のように器用な訳じゃないし、ずば抜けて頭が回る訳でもない。

5年という短い期間で、どれだけの繋がりを作れるか。
自分がのし上がっていくには、なりふり構ってなんていられないだろう?

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