また会おうね
なにか用? と、口を開くのさえ億劫そうに彼女は言う。
あたしは無意識に怯んでしまう自分を叱咤して、無理に笑みを浮かべた。
「久しぶりだね」
「……誰、あんたー?」
本当にあたしを覚えていないらしい声音だった。
あたしは固まった笑みをぎこちなく保ちながら、それでも引き下がらなかった。
「一年のとき、宮川さんのお別れ会に参加させてもらった井上っていいます。あのとき嬉しかったの。ずっとお礼を言いたかった。……ありがとう」
あたしが用意していた言葉を告げると、彼女は微かに首を傾げた。
そして気のない返事が戻ってくる。