また会おうね
 
 彼女はかつての友達の現状なんて興味なさそうに、頬杖をついて窓の外を見つめる。



「で、でも十代で母親になるのって大変だろうし。友達なら様子見に行ったりしたほうが――」



「だからー、もう友達じゃねーしー」



 淡々と告げられた残酷な一言に、返す言葉を見つけられなかった。

 冷ややかな彼女の瞳の中にはもう、あたしさえ映らない。


 あたしは無言で踵を返した。

 自分の胸の中に大切に仕舞ってあった想い出を、無理矢理抉り取られて、くしゃくしゃに丸めて潰されて投げ捨てられたような――不快な気分だった。



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