強面勘違い年下男と見た目詐欺なアラフォー女
母の弟。つまり叔父、長谷川滋さん40歳。

私と並ぶと必ず『夫婦』か『恋人』と見られる事が多い。

私と歳が近いと言うよりも母と叔父の年齢が離れすぎているのが偏に誤解を招いている。

まあ滋さんも小さい時は『恥かきっ子』と同級生から苛められた事があったと言ってるから、あまりこの事は言わないが。

そんな滋さんは、大手企業のお抱えの『何かの職』に就いているらしい。

なんで『何かの職』で詳しく知らないのかと言えば教えてくれないからだ。

私も『教えて教えて』的な人間ではないので、『あ、そう』で終了。

外見に反してこの堅実な叔父がヤバイといわれる職に就いていない事は断言できる。

それにどうやらかなり『いい役職』で辣腕を振るいまくってクライアントにも容赦ないその態度から『冷酷閣下』と裏で呼ばれているのだ。

何で私が他所の台所事情を知っているかというと

偶然ウチの会社と叔父の会社がちょっとのちょっとのちょっとだけ

(言ってて悲しいくらいちょっとだけ)共同事業をしていた。
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