俺に溺れとけよ
「なん…だよヒビって…どういう事だよ…」

「完治するまで三ヶ月かかるから大会は諦めようとしたけど…紡はちゃんと出場したの…」


凪は泣きながら陸に説明する。

私も涙が溢れてきた…






「大会前なのに怪我なんてすんな!体調管理をしっかりするのが当たり前だろ!」

「美海と一緒にいる時に車が突然突っ込んで来たのよ!紡は美海を守ったの!!」


また陸の表情が変わった。

私は陸から目をそらす…






「…本当なのか?」


陸が問いかけると、紡はため息をついた後でコクりと頷いた。





「んだよそれ…それなら話してくれたっていいだろ」

「話す訳ねえじゃん」

「何でだよ!」


今度は紡に突っかかっていく陸。

いつも平和主義で優しい陸がこんなふうになるなんて…よっぽど結果に納得してないんだな。






「俺お前と友達じゃねえし」

「はあ?」

「…いちいちプライベートな事言わない」

「て、てめえ…俺はお前と正々堂々戦いたいんだよっ!あんな結果…俺は認めねえからな!こんなメダルいらねー!!!」


クロールで優勝した金色のメダルを着ているジャージのポケットから出すと、床に思い切り投げつける陸。
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