俺に溺れとけよ
ぎゅ…


突然横から紡の手が伸びて来て私を自分の方に引き寄せると、力強くでも優しく抱きしめた。







「絶対勝つから」

「うん…」


紡に答えるように私も紡の胸に顔を埋める。


全国大会は終ったけど…

紡と陸はまだ終わってないんだ…






「早く足治さないとね。ちゃんと松葉杖しなよ?」

「はいはい」


まだ全然完治してない状態で歩いて、しかも泳いだからかなり負担がかかってるはず。




「次の病院はいつ?」

「明後日」

「私も一緒に行くから」



そう言うと、紡はニコッと笑って私に軽くキスをした。




そして、その日家に帰ると陸からLINEが来ていることに気がついた。















『蒼井の足が治ったら連絡して』



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