君をいつまでも…
愛「澪ちゃん♪今日はぁーやってほしい事

があってぇー来てもらったのぉー。

ごめんねぇー?部活の時間なのにぃー。」

あのさっきの冷たい表情は嘘のように

いつも通りの愛ちゃんになっていた。

さっきのは気のせい……?

「私にできることならなんでもするよ!」

私は頼ってもらえてることが嬉かったん
だ。

「ありがとぉー!!凄い簡単なことだ
よぉー!」

「何すればいーの?」

そう聞いた瞬間あの冷たい表情をしてい
た。

「あのねー、皆から嫌われてもらえる?」

…………え?

今の愛ちゃんの……声?

「あ、愛ちゃん?な、何いって……。」

「だからさ、嫌われものになれっていって

んの。うざいんだよね。

あんた言ったよね?なんでもするって。」

……始めに見たあの冷たい表情は間違えじゃ
なかった。

「な、なんで。」

「じゃあさ、何で私があそこまで真面目に
やってたかわかる?」

そんなの愛ちゃんは真面目でいい子だから
だよ。

「真面目でいいこだからでしょ?」

すると舌打ちをして睨んできた。

「ばっかじゃないの?いいこ?そんなわけ

無いじゃない。

バスケ部のレギュラーの人たちがカッコい

いから好かれるためによ。

なのにいつも話に出てくるのは澪澪澪

澪。私の事なんてちっとも見てくれない!

あんたがいるせいでね!!だから私思った

の。あんたが嫌われちゃえば私の事見てく

れるってね。だからサヨナラ。」

そう言って愛ちゃんは、自分を傷つけ始めた。

「な、何してるの愛ちゃん!?」

私が止めようとしても愛ちゃんはそれを続

けてやめようとしなかった。

でも私はなんのためにこんなことしている

のか気付かなかったんだ。

これから起こることに私は絶望する。


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