きみが望めば
目の前にいたのは、きれいな青い瞳のソラだった。ほっとしているあたし。
「ソラ、びっくりした。」
「いい香りですね。」
変わらない、優しいソラだった。

「甘く華やかで。魅力的です。」
そんなことをまっすぐ見つめながら言われたら
また心臓が踊りだしそうになる。

「これでどうするのかな?」
くすっと笑うソラ。
「貴方は早くこのファンタジーを終わらせて帰りたいのですね。貴方のような方は初めてです。」
「それは、、帰りたいけど、、」
「他の方はこのファンタジーを楽しまれる方が多いですよ。素敵な王子に会えますし。」

「その王子って、主人公によって違うんでしょ?あたしの王子、王子さまってどんなのかな?」
「それは私にもわかりません。」
「そっか、だよね。みんな違う設定だって言ってたもんね。」

ソラはあたしの手を掴み、手首に顔を近づけた。
「わかることはあります。それは、、」
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