きみが望めば
6.雨
雷鳴が轟いた。辺りは真っ暗になるほどの黒雲が覆っていた。雨が激しく叩きつける。

あたしは思いっきり、全部の力を込めて目の前の彼を突き飛ばした。
金色の瞳だったその彼は背中から後ろに倒れ、うっと呻いた。

あたしは雨の中を夢中で走り出した。
白馬がいななくのが背後で聞こえた。

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