きみが望めば
14.ファーストキス
ラファは雲がほとんど消えた空を見ていた。



青空まであと少し。
この空は主人公の心を、ここでは莉乃の心を反映している。
莉乃もそれに気づき始めたようだ。


今夜のパーティで王子と上手く行けば、
きっと明日には。。


心に冷たい風が吹くようだった。


3度目のキスの練習。
よくそんなことが言えたものだ。



背後で、莉乃が俯向いている。
俺の心に深く青い色のイメージが伝わってくる。
莉乃を傷つけた。
ガイドとして2つ目の失態を犯している。

1つ目は、やはり抑えられなかった、理性がふっ飛びそうなほどの感情、、



コンコン、
高くノックの音が響いた。

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