まぼろし日

8年前の僕はまだ、高校2年生の思春期真っ只中にいた。




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2007年2月13日の朝。

僕はあまりの寒さに目を覚ました。


時計を見るとまだ、5時。カーテンを開けてもまだ暗い。物音ひとつない静かな朝だ。


まだ、起きるには十分すぎるぐらい時間がある。二度寝でもするかと目を閉じるがなかなか寒くて眠れない。




たいてい、こうなるともう眠れない。
何てついてないんだ。そんなふうにため息をつく。




僕、黛 千花(マユズミ チカ)は、いたって健全な男子高校だ。

まぁ、強いて言えば苗字が読めないと下の名前から女の子に間違えられる事が多いぐらいにして。


顔だって普通だし体型も別に何の変哲のないただの凡人だ。




辛いぐらい、ただの凡人。
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