まぼろし日


さて、今は朝の5時。
登校時間まであと3時間。


いつもよりも2時間早い起床にもう、何をしたらいいか全く分からない。


取りあえず、寒いながらも温かい布団から抜け出し電気ストーブのスイッチを入れ暖をとる。






ストーブが温まり始めると不思議な間がさした。





もう、高校2年生か。
いまだ、彼女はいたことがない。

決して顔が悪いわけではない。
二重のすこし茶色がかったアーモンドみたいな目。割と小さな顔。


むしろイケメンの類なのではと、たまに自画自賛するほどだ。


だが、世間からしたら それが答えなのだろう。
気づけば彼女いない歴17年。





もうすぐ、3年になる。
受験がやって来るわけだ。



そんな事になったら恋愛だ何だと言っていられる身分ではない。


せっかくの、高校時代。
1度ぐらい淡い恋の思い出ぐらい欲しい。







そう考えるうちに、ジワジワと焦りがこみ上げてくる。

よく考えれば周りは皆、彼女持ち。
彼女がいないのは自分だけ。

気づけば取り残されていた。
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