ヒーローのそばで。
「わ、私、男の子と2人きりとかあんまり経験なくて……。どうしたらいいかわかんなくて……。」

三吉くんは私と違って慣れている感じだし、女の子には誰にでも優しいので私は、少し恥ずかしくて下を向いた。

「かわいいよ。工藤さんのそういうとこが好きだな。」

「え、うううん!あっありがと!!!!!」

いきなりかわいいとか好きとか言われて戸惑ってしまった。

「あはは。テンパりすぎ。しおり終わったし、僕が先生のところに持って言っとくよ。先帰っていいからね。それとも送ろうか?」

「け、結構です!お気遣いありがとう。」

「あれ、残念。」

そう言ってニコッと笑って教室を出ていってしまった。


き、緊張した~!!!!!

かわいいって!!

好きだって!!

嬉しいけど恥ずかしいよぉ~

「……って、冗談か、」

私は一気に現実へと連れ戻された気分だった。




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