溺愛マイダーリン

わ……、わあ……っ


「ご、ごめんなさいっ」


「うん」


何故か全然離してくれない岡野くん。


どうして！？


「あの……っ」


「絵理の抱き心地最高なんだけど……」


「へっ！？」


「やばい……。やっぱ超好きだわ、俺」


そう言うと岡野くんは私を少しだけ離して私を見つめてきた。


「あのさ……」


岡野くんが何かを言いかけた時、さっきまで岡野くんがいた場所で岡野くんが呼ばれた。


「……呼ばれてますよ？」


「そうだね」


「行かない……」


「俺は絵理といたいから」


そんな至近距離でそんな言葉は反則だよ……っ。


最早半泣きでいると佐々木くんが岡野くんの肩を掴んだ。


「はい、そこまでー」


「翔！！離せ……」


「丸山さん泣きそうになってる」


そう佐々木くんが言ってくれると岡野くんは私を見つめた。


「ごめん、絵理。泣かせるつもりは……」


「ち、違います！ちょっと、緊張しちゃって……っ。こちらこそ、男の子慣れしてなくてごめんなさいっ」


小さく頭を下げると岡野くんにギュッと抱き締められた。


え！？


「なんでそんな可愛いんだよ……。こんな余裕ないの初めて……」


「岡野くん……っ」


もうどうしたらいいか分からなくてただ混乱していた。


そしたら今度は完全に岡野くんが私から引き離された。

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