エリート上司に翻弄されてます!











気が付くと自分の家へと帰路ではないことに気が付いた。
目の前にあるのは乾先輩のマンションだ。

久々にやってしまった。もう引っ越して暫く経っているのに。
ちゃんと気を付けなきゃ。


「(それに先輩はもう岡山に……)」


懐かしいマンションの外装に心を打たれると私は辛くなる前に引き返そうとする。
しかし近くに止まっていた車の中から出てきた人物に目を奪われた。

あれって……


「桐乃さん?」


そう声を漏らすとシンと静かだった為声が響き、彼女の耳にまで届いてしまった。
彼女は私を目にすると顔を明るくする。


「えっと、恵剛くんところの」

「あ、綾瀬です」

「そうそう綾瀬さん。久しぶりだね」

「は、はい……」


何で桐乃さんが乾先輩のマンションに来てるんだろう。


「あの、先輩は今出張で岡山に」

「うん、聞いてるよ。今日から5日ぐらいだっけ」

「……」

「綾瀬さんはどうしてここに?」



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