そこには、君が
「おはよう、明香」
「凛、おっはよーう」
学校手前でばったり会った、
彼女は河村凛。
高校に入って仲良くなった子で、
すごく気が利いて、話しやすい子。
「おはよう、凛ちゃん」
「津田くん、今日も朝から爽やかってるね」
「そう?ありがとう」
大和は、っす、と軽く挨拶。
この2人が女子と話すのは、
多分凛くらい。
後は周りから話しかけられて、
適当に交わすだけ。
「京也、放課後、暇?」
「暇だけど、何かあるの?」
「買い物、付き合って」
「おー、いいね。行きますか」
この2人は私から見たら、
ただの幼馴染なんだけどな。
他の人から見たら、
イケメンすぎる2人らしく。
まあ、確かにかっこいいと思うけど。
…幼馴染だな。
「明香はどうする?」
「お前来ると長くなるからいいわ」
「何?来てほしい?仕方ないなぁ」
3人で話す時の私は、
誰よりも素でいる自信がある。
心地いい場所。
ここが、私の居場所。