そこにいた

亮先生・・・・・・。






こんなに嘘ばっかり言って、先生に嫌われるようなことばかりしてるのに。






先生、優し過ぎる・・・・・・。








「綾?」







先生に顔を覗き込まれて気づいた。







涙がポロポロと落ちてきた。







「ヒッ・・・・・・、






だって、先生・・・・・・ヒッ。






優し過ぎるんだからぁ。」







隣のナースステーションに聞こえるんじゃないかと思うくらい声が出た。






「当たり前だろ。






綾子のこと、大好きなんだから。」






そういうと、私の頭に先生の大きくてあったかい手が置かれる。






私は先生の手を両手で掴んで、顔の前に持ってきて、握り締めた。






「ハハ。手がベタベタ。」






先生の手に、私の涙と鼻水が付いてる。







私は慌てて布団で先生の手を拭いた。






「大丈夫。その代わり。」







チュ







先生、いつも突然過ぎるよ。







唇に先生の唇が重なった。






「看護師さんに見られちゃうっ!」






「大丈夫。ほら、カーテン閉めといた。」






用意がいいっ(笑)







今度は私から。






チュ







先生の顔を見ると、





「へへ。こういうのもいいな。」





顔を赤くしてる。






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