そこにいた
そしてとうとう、一週間後に退院が決まった。
その夜、お母さんがやってきた。
「綾ちゃん、もうこれで長い入院生活とさよならできるわね。
本当によく頑張ったわね。」
「うん、たけど、少し心残り。」
「だって、亮先生や武田先生と会う機会が減っちゃうから。」
「あ、それなら大丈夫!
剛さんとは、そろそろ一緒に生活したいって思ってたの。
だから、その・・・・・・。
本当の親子三人で暮らしましょう。」
お母さんと武田先生がうまくいってることは、何となく気付いてた。
だけどまさか、退院後に武田先生と一緒に住むとわ。
まぁ、いずれ結婚をしてもいいって許可したのは私だしね。