虹色研究部 - ニジケン -
「恥ずかしい事をしてでも守りたいと思える友人が居るのは、とても幸せな事だよ。まぁ、俺達は好きでやってるんだけどね。それに俺にとって“変態”は……最高の褒め言葉だよ」


ニッコリ優しく微笑んでいた國枝先輩の顔が、後半になるに連れ、いやらしいデレッとした笑顔に変わる。

その顔を見た野々花さんが、一気に青ざめる。


「んじゃ、帰るか」


スッキリした表情の蘭先輩は、和田先輩と滝口先輩の肩を抱いて歩き出した。

しかし和田先輩は蘭先輩の腕から抜け出すと、くるりと振り返る。

一瞬、悲痛な様子で顔を歪めた彼女は、すぅっと大きく息を吸った。


「野々花ちゃん! 私振られちゃったけど、野々花ちゃんと出会ってからすごく楽しかったの! 側に居るだけで本当に毎日楽しかったの! 嫌な思いをさせてごめんなさい。本当にごめんなさい! それから……ありがとう!」


和田先輩は大きく頭を下げると、すぐに顔を上げて、太陽よりも眩しい笑顔を見せた。
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