虹色研究部 - ニジケン -
「おはようトミー。ちょっと寝不足で」


「目の下のクマすごいけど大丈夫? たった一日で酷いやつれ方だね」


「色んな事がいっぺんに起こりすぎて、もう何が何だか……」


「うわー。やっぱり昨日無理にでも着いて行ってあげればよかったね。ごめん乃季」


トミーは心配そうに目を細めて、私の顔を覗き込んだ。

親友の顔を見てホッとしたのか、私の口からは大きなあくびが漏れる。


「トミーの判断は正しかったよ。國枝先輩とは、そもそも戦いにならないから」


私の言葉に、トミーは昨日の出来事を思い出したのか、ゾッと身体に鳥肌を立たせた。
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