※小悪魔男子が可愛すぎて困る!


「あー、もう...ほんとずるい」



何かを呟いたかと思うと、「ねぇ、のんちゃん」と再び私に顔を向ける。



そのせいで、パッチリと目が合ったかと思うと、玲くんの顔が徐々に近づいできた。



そして、唇が触れそうになる寸前で、止まった。



「もう何もしないから...。ちゃんと忘れるから...。だから、今回だけは許して...」



...ちゅっ



そう言うと玲くんは、私のおでこに軽いキスをした。



.......え?



何が起こったのか分からず、私の頭は完全にフリーズしてしまった。



後ろのドアの方で、物音が聞こえたが、今の私の耳には届かない。



「...邪魔してごめんね。鞄とったらすぐ出ていくから」



「あははっ...はい、鞄。てか、どっから見てたの?」



私の座ってる席の横にかかってる鞄を渡しながら、面白そうに聞く玲くん。





< 290 / 405 >

この作品をシェア

pagetop