囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
どうしよう…私、とんでもないこと言ったんだ。


サーーーッ

血の気が引く。


「あ、あの…酔っ払いの戯れ言と思って、忘れてください」

ラグの上に正座をして、深々と頭を下げる。

「忘れない。てか、俺のこと疑ったから許さない」

えっ?晴のことを疑ったの?

「…ひっ!」

「私ばっかり晴のことが好きなんだって、泣き叫んでた。
何だよ、それ。俺だって結衣のこと、こんなに好きなのに、信じてもらえてない」

怒りを含んだ目から、ショックを受けたような表情になった。

「結衣のこと、大切にしたいんだ。結衣は、俺のことを一人前だって、言ってくれるけど、世間から見たら全然なんだ。
だから、ちゃんと認めてもらえるまで我慢する」

「…うん」

「俺の鉄のような理性を褒めてよ?」

顔をくしゃくしゃにして笑った。

チュッ…

唇に軽くキスされる。

「さすがにヤバいから、帰るよ。おやすみ」

「おやすみなさい」





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