囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
その日も、翌日も、晴は帰って来なかった。

月曜日、出社しなきゃ…

ノロノロと支度を始め、いつもと同じ時間に家を出ると、マンションのエントランスに黒いセダンが止まっていた。

セダンの横に、上質なスーツに身を包んだ岬さんが立っていて、横を通るOLや女子高生がチラチラ見て行く。

「おはようございます。岬さん」

「おはよう。青山を迎えに来た。久しぶりの出社で、迷子になるといけないからな」

ニヤリと笑う。

「ありがとうございます」


パタン…


お互いに話さないから、車内を重たい空気が漂う。

「青山、今日は、資料整理を手伝ってくれ」

「…はい」





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