囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
いつもより重量のあるエコバッグを持ったまま、自転車置き場をグルッと一周する。


やっぱりない。

誰かが乗って行ってしまったらしい。


…歩いて帰るしかないか。よりによって、荷物が多い時に。


「自転車……」

大学に進学し、一人暮らしを始めた時に買った自転車は、年季は入ってるが、たまに磨いたりして大切に乗ってきた。

どうして、乗って行くかなぁ…

乗って行ってしまった見えない犯人に、心の中で文句を言う。


覚悟を決め歩き出す。歩き出したはいいけど、やっぱり重い。

少し歩いては、エコバッグを地面に置き、休憩する。


「青山さん?」

何回目かになる休憩をしていると、名前を呼ばれた。
< 18 / 171 >

この作品をシェア

pagetop