囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
「………」

わずかに表情が曇った私に気付いたんだろう。瑛二先輩が、

「ゆっくりしていって…ただし、いきなり強いお酒は出さないよ?お客さま」

おどけたように言って、優しく微笑んだ。



瑛二先輩が作ってくれたスプモニを口にしてみる。

優しいピンク色のカクテルは、カンパリの苦味とほのかな甘みが、ささくれ立った心を溶かしていく。


ボツになった企画は、荻野 晴の写真ページを増やした初夏の旅特集。

最近、注目されてきた荻野 晴を起用するには、予算がオーバーするとかで、上層部は聞く耳を持たず、検討すらしてくれなかった。


悔しくて、また視界が歪む。


「……っ!」


ヤバい…私って、泣き上戸だった?


…涙が止まってくれない。


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