囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
4月下旬とはいえ、夕方になると、風が冷たい。

「あのカフェで休みましょう」

鶴岡八幡宮近くの和風カフェで、温かい紅茶を飲む。

ランプの温かみのある柔らかな灯りが、荻野君を照らす。ランプの角度のせいで、いつもと違って、荻野君が大人びて見える。

「荻野君、今日はつれてきてくれて、ありがとう」

「どういたしまして。俺が、青山さんを連れてきたかったんだ。来てくれて、ありがとう」

時間がゆったりと流れる。

いつまでも、荻野君とこうしていたいな。

沈黙ですら嬉しい。

「………」

ふふ…

「青山さん…疲れてない?」

荻野君が、チラッと時計を見た。

あ…そろそろ帰るんだ。

幸せな時間が終わってしまう…

「ううん…疲れてないよ。ありがとう」

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