囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP

ピッ…

駐車場に停めたSUVのハザードが点滅する。

荻野君に手を添えられながら、助手席に乗り込む。

よっ…と、運転席に乗り込み、エンジンをかけた荻野君が、

「まだ帰らないよ。もう一箇所…付き合って」

少し硬い表情をした荻野君が、おとなしくなった私に言った。

「うん…」

どこ行くんだろ。

車を少し走らせ着いたのは、由比ヶ浜が見える駐車場だった。

「間に合った…」

エンジンを切った荻野君が、小さくつぶやく。

「青山さん、来て!」

グイッと、外から手を引かれ、ポスッと荻野君の胸に飛び込むように、車から降りる。

きゃ…

私を胸にギュッと抱きしめたまま、荻野君が囁く。

「見てごらん」


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