恋する想いを文字にのせて…
ーーでも、信じたい…と願う。


君に会って、お礼を言いたい。

時間の許す限り話をしたい。

生きてる実感を与えて欲しい。

声を聞いているだけで幸せだと思わせて欲しい。

もしかしたら、それ以上のことを望んでしまうかもしれないけれど、初対面の日には出来るだけ我慢をするから。



どうか宜しくお願いします。

君の大事な休日を、僕と一緒に過ごして下さい。



来月の第2水曜日、都内のホテルロビーでお待ちしております。

駅から徒歩1、2分で着く場所にありますのですぐに気づける筈です。


その日はチェックのシャツを着て行こうと決めています。

グレーのコートを羽織り、焦げ茶色の革靴を履きます。


同じ様な服装をしている方がいたらいけないので、一応アドレスを書いておきます。


来未さんの方からもアドレスが届くのを待っています。


事前にどのような服装で来られるかを教えて頂ければ、僕の方も探し易いかなと思います。



急にくだけた文章の手紙を送ってしまい、またしても寒い思いをさせているのではないかと呆れている俺だけどーーー



君に会えることが本当に嬉しくて。

ただ、それだけが幸せだと思える今があって。

このまま自己陶酔に浸り続けていたいと思うほど、愚かに思っている俺を許して下さい。



来月を心待ちにしながら、これからもより一層仕事に励みます。

来未さんも風邪にだけは気をつけてお過ごし下さい。


お互い元気な姿で会いましょう。

来月の第2水曜、お待ちしております。


小野寺 漠 』

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