Pathological love

「ははっ………何でだろ?私が連理の部屋を往き来してるから、あなたの匂いに慣れたのかも。」


「どれ?俺の匂いがするって?」


連理は急に私に顔を寄せて、クンクンと鼻を鳴らして見せた。


「やだっ!!何してんのっ?」


「だから、本当に俺の匂いがするか確かめてんの!」


「これ以上来ないでって!!」


「嫌だね~!!」


連理から十分距離を取って、身構える。


「そう言えば、猫の名前ぼんじりからきてんの?」


「そうだけど…悪い?」


「あははははっ!!マジで?!ネーミングセンスおやじじゃん!!」


「別にいいでしょ!私の猫なんだから!大好きなペットには、大好きな名前をつけたっていいじゃない!!」


「別にいいけど、何?焼き鳥が好きなわけ?…………あぁ!!だから、あの火事起こした日も焼き鳥してたんだ?それでボヤって…ウケる!!」


「大体ウケるって何なのよ!!何もウケないわよ!!焼き鳥をバカにしたら、焼き鳥に泣くわよ!!」


「意味わかんねーし!!ウケる!」


「だーかーらー!!!」


私達は年甲斐もなくふざけて走り回って、久し振りに大声で笑いあった。

心地好い時間、今の二人の関係がずっと続くことだけを願っていた。


< 112 / 299 >

この作品をシェア

pagetop