Pathological love

(やっぱり黒木先生と同じかぁ………。)


「うん…後は他にある?」


「個人的には、疲れた時のアレが一番嬉しいかなぁ。」


「えっ?何、何?」


「誰でも嬉しいと思うんだけど………やってみてもいいかな?」


「えっ?変な事じゃないよね?」


「もちろん。」


山川くんは、持っていたコーヒーと資料をテーブルに置くと、両手を私の頬を包む様に添えた。


「ちょっ!!山川くん?!」


「シッ…。」


静かにとばかりに私を制すと、襟足から首にかけて指を這わせる。


「んっ………。」


くすぐったくて、ゾクゾクする様な刺激に思わず声が漏れると山川くんは、口角をクッと上げた。

近距離で見つめ合った状態で、山川くんは黙ったまま。

いつもニコニコしている彼の真剣な眼差しに緊張が走る。


「よし、始めますよ?」


「なっ何をするのっ?!」


両手に少し力が入ったかと思うと、山川くんが更に私に顔を近づける。


「気持ちいい時…イッて下さい。」


囁くような山川くんの言葉も変な風に翻訳されて、何だか私の脳内もおかしくなってきた。


「いくよ!」


「ちょっ…ー」


山川くんの合図と共に私の頭皮が指の腹で押される。

程よい刺激がなんとも言えない快感となって私の身体に伝わった。


「うわっ!!何これ!!………あぁ~…凄い、気持ちいい………あぁ~…ヤバい………。」


「でしょ?俺も病みつきで、頭皮用のマッサージ器具持ってるんです!でも、一番は人の指でやってもらうのだけどね。」


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