今すぐぎゅっと、だきしめて。
かあああって頬が火照る。
熱くなった頬を隠すように、あたしは前髪をササッとなおした。
「うん。 順調だよ。 春休みにね、一緒に旅行行く計画なの」
「へえ。そうなんだ、うんうん。
って、ええ!?
ふ、ふたりで?」
ガバッと顔を上げたあたし。
なにがおかしいのか、ちぃちゃんはクスクス笑いながら目をコクリと頷いた。
もう、そんな仲なんだ……。
ヒロは……知ってるのかな。
って、あたしもなに考えてんだ!
ブンブンと首を振って、ヒロのことを頭から追い出した。
「ね、ユイちゃん」
「え?」
あたしの顔色を伺うように
上目使いで覗き込まれ、思わず目をパチクリとさせてしまった。
「合格発表っていつになるの?」